関根工務店のこだわり
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看板について
重村三雄が、東北本線の蓮田駅の近くの線路沿いに展示した新作に、私は強い関心を寄せています。関根工務店の大看板を取り付ける作業をしている、三人の男たちを等身大で型取りしたもので、燻し銀(いぶしぎん)にきらめいて、車窓の人々の目を奪います。重村のユニークな作品は、多くの美術館や野外展に出品されて、高い評価を受けてきましたが、再三にわたる銀座・和光のウィンドウ・ディスプレイでは、人波をしばし停める強い衝撃を与えて話題になったものです。今回の試みは、それを超えてより日常的視覚のなかで、重村の方法を蘇生させ、月並みで街の美観を損なう看板や商業美術の世界に、一矢報いたのです。蓮田の街は、世界に誇れるコマーシャル・アートの傑作を得たのです。 (美術評論家-ヨシダ・ヨシエ)